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【WEBコンサル+各種施策】ITツール新規リリースのマーケティング実績

少し前に知人の企業でWEBマーケ全体を手伝うことになり、まあまあ上手くいったのでその内容をまとめます。

この会社はコンサルティング契約+その他サービスも取り組んだのでかなりテコ入れできました。

 

目次

 

前提情報

物販系効率化ツールの新規リリース

 Pythonを使った物販の自動化ツールです。いわゆるAIを使って業務効率化できるというやつですね。

今までクローズドな物販コミュニティで使用されていたものを性能を上げて再リリースする。それにあたって自社集客に切り替えたいとのことでした。

 

今まで集客はプロモーター任せ

それまでの集客経路はプロモーターが1人いて、その人に任せ切っている状況でした。

プロモーターの抱えているリストに対してプロモーターが集客を仕掛けて無料セミナーに参加させる。そこでクロージングという流れですね。

定期的にコミュニティ参加のプロモーションを仕掛けるのですが、徐々に反応が落ちていているため別の集客方法が必要という判断でした。

 

今まではCPAが5000円を上回っていた&リストが薄かった

以前までは完全にプロモーターにビジネスの実権を握られていました。プロモーターに集客を握られてしまうというのは開発側にとって非常によくないことです。

この会社の場合、プロモーターの収益配分が異常に高く7割とかだった気がします。つまりはぼったくられてたと言うことですね。(関係者で均等割とか3~4割くらいならまだわかりますが。)

さらにはプロモーター側もそこまでこの商材に対する集客を研究していなかったのかなと思います。そのためリスト取得単価が5000円を超えている上に、成約率が低く決まったとしてもクレームが多くなりがちな、いわゆる薄いリストが多い傾向にありました。

広告予算は月50万円くらい

広告予算は50万円×半年くらいで見てみたいということでした。

 

KPIは無料登録、そこからのコミュニティ化はお任せ

この案件のKPIはツールの無料登録になります。

マーケティング全体を見ると、無料登録をした後のコミュニティ参加率と有料課金率、継続率を上げていくことが必要になります。

この会社では無料登録後のコミュニティ化は他の担当さんがやる形になっていたので、弊社は無料登録までのマーケティングを整えることに注力して動くことになりました。

 

取り組んだこと

リサーチ

競合調査

この会社ではコンサルティング契約を結んでいたので、事前調査をガッツリやりました。

まず、市場に出ている物販系ツールを全て洗い出し。その中で一部機能が重複しているものや方向性が同じものなどを整理して、ベンチマークになる競合製品を3つ程度に絞りました。

そこからさらに、競合製品の持つ機能を全て洗い出し、1つ1つの機能を自社製品はカバーしているかどうかを表にして見やすくしました。

この競合調査からこの会社のツールの優れた点を端的に導き出すことができたので、広告への展開が非常にしやすくなりました。

キーワード調査

コンサル契約込みだったので、キーワード調査もかなり本格的にできました。

まずキーワードの切り口を10~20程度作って、全ての切り口に対してキーワードプランナー,aherfs,Ubersuggestなどのツールを駆使してキーワードを抽出。 

その他物販系で領域が被っているブロガーやYouTuberなどのインフルエンサー,セミナー系の情報発信者などもキーワードとして抽出しました。

一旦物販系他ジャンルのキーワードも含めて広げて、その後関連性の高いキーワード群を絞り込んでいます。

 

リスティング広告

ターゲット

リサーチから抽出したキーワードを全て1つのキャンペーンに入れ込んで稼働させました。理由としては1キャンペーン月間30程度のCVを生み出してGoogle側の最適化を進めやすくするためです。

広告文

リサーチから抽出したこのツールの強みをフルに引き出せるよう、コピーライティングを駆使して広告文を数パターン作成しました。(レスポンシブ広告を使用)

 

YouTube広告

ターゲット

リサーチから抽出したキーワードと関連のあるURLを配信リストに投げ込みました。

動画

動画自体は用意してもらえたのですが。冒頭の1秒でツールの強みが伝わるよう作り直しをしてもらいました。

一瞬で注目させる→冒頭のコピーの意味が理解できる流れで、全部で15秒くらいの動画で短くまとめてもらいました。

 

LP制作

この案件に関してはLPの構成とコピーライティングを全て弊社が作った上で制作会社に投げています。

ポイントはいかに頭の中にスッと情報を入れるかです。

この案件ではヘッド→動画→吹き出しでセリフの応酬→ブレッド→機能詳細みたいな流れで作りました。

 

Facebook広告

ビジネス系ユーザーの多いFacebook広告では効率良い集客経路になる可能性があると読んで運用しました。

ジャンル的にGoogleの方がターゲットを詳細に設定できたので、Facebookは探り探りの運用です。

広告はリスティングの文言とYouTube広告の画像をそのまま引っ張ってきて回しました。

 

SEO 

SEOはそれほど取り組みきれていないのですが、ツール名で検索した時に検索結果で出てこないのが弱いと感じたので、YouTube広告に使った動画のタイトルと詳細を変更して検索に引っ掛かりやすくしました。 

 

結果

リスティング広告

リスティング広告は全体的に好調でした。

爆発的なCV(無料登録)の伸びではなく、安定的にCV(無料登録)が出続けました。

リスティング広告の運用結果

CV(無料登録)が安定的に出続けたため、CPA(1件の獲得単価)も2600円と当初の想定より下がりました。

また、CPC(クリック単価)が101円に抑えられたため、広告費全体も想定より少なくても回すことができました。無駄遣いが抑えられた好例です。

 

YouTube広告

YouTube広告に関しては以下の通り、配信初期にCV(無料登録)が集中する形になりました。

YouTube広告の運用結果

 しかし、CVが低下すると同時に表示回数がグッと伸びてしまっています。これはGoogleの最適化がうまくいっていなかった可能性があります。

運用する側としては表示回数が伸びているためもう少し様子を見てみよう、という見方でいたところ、そのままCVが戻らないので配信停止しました。

下記の結果を見ると、CVが落ちてから1週間ほど様子を見て戻らないので予算を半額以下に下げています。それでも1週間ほどして戻らないので停止、という流れです。

YouTube広告の配信結果

しばらくして広告のパターンを追加して小額運用してみましたが、これも反応が取れずすぐに停止しました。

配信開始直後はCPA2000円~3000円とかなり良い状況だったのですが、CV低下後に配信を続けた影響で全体のCPAはかなり高めになってしまいました。

YouTube広告の配信結果

 

Facebook広告

ツールの無料登録は下記画像の下段のキャンペーンで行っています。(上段は別件の運用)

配信期間が短かったのでCV(無料登録)自体も少ないですが、CPA(獲得単価)4200円程度で回すことができていました。

Facebook広告の運用結果

 

広告全体のパフォーマンス

トータルするとCV(無料登録)はリスティング158+YouTube30+Facebook19=207件。

CPAは3,660円という結果に落ち着きました。

リスティングだけに絞り込めばもっとCPAを落とすことは出来そうでしたが、初めての自社集客で色々方法を試してみたいという意向がある中なのでまあまあ良い結果が出せたかなと思います。

その他、広告以外からのCVは含めていないのでそちらも入れるともっとCPAは下がります。

 

今後さらに手を加えるとしたら

リスティング

リスティング広告では、物販系の中でも特定のジャンルに絞ってキーワードを組み立てていました。

そのため物販系他ジャンルのキーワードで広告運用してみるのはありかなと思います。

また、ビジネス初心者系や副業系のキーワードはあまり攻めなかったので、ここを攻略できるとさらに集客数を増やすことが出来ると思います。(CPAは多分上がるけど)

YouTube広告

YouTube広告は消費(反応が落ちるまで)が速いことがよくわかったので、今後やる場合は3ヶ月置きなど間を置いて定期的にやった方がいいのかなと思いました。

また、動画を微妙に変えるだけではダメそうです。テイストから全部かえる必要があるでしょう。できれば企画してくれる人を外部から入れたいですね。

ディスプレイ広告

この案件ではリマケとカスタムインテントを全く使わなかったので、ここも取り組んだら伸び代があると思います。

SEO

一番伸び代がある部分だと思います。まだツール名で検索した時に出てきていないので、ここを出す必要があります。

ツールの機能詳細,使用感,収益報告などを公式ブログに掲載し、上位表示を狙います。

これによりツールの信頼性が上がりツールの登録率は上がるでしょう。

動画SEO

ツールの利便性というのはどうしても文字で伝わりにくい部分がありますので、動画SEOはかなり有効と考えられます。

いくつかの機能を3分くらいの短い動画に分けてアップし、情報の塊を作るとツールの良さが伝わり登録が増えるはずです。

ユーザーに普段の使用画面を画面録画してもらい、それを大量にアップする。文字入れや解説は特になしだったとしても一定の反応は得られるでしょう。

 

 

以上になります。

 

興味を持たれた方はinfo@haruproject.comか

代表の外山宛にLINEを下さい。

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